(投稿:2018/04/30|更新:2018/05/16)
こんにちは。こここ(@kokokocococo555)です。
今回の本は
・公開鍵暗号、RSA暗号、ハッシュが理解出来るようになる!
・ビットコインに対してよくある指摘・批判への回答例が分かる!
点が特徴かなと感じました。
こちらの本です。

暗号が通貨になる「ビットコイン」のからくり (ブルーバックス)
- 作者: 吉本佳生,西田宗千佳
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/05/21
- メディア: 新書
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「ブルーバックス」という安心感。
目次
科学的な内容に強い「講談社ブルーバックス」から、2014年5月に出版されました。
そのため、ビットコイン・ブロックチェーンを支える「暗号法」や「ハッシュ」といった数学的な内容までしっかりと分かりやすく解説されています。
文章も読みやすく、分量も270ページほど。
じっくり読んで4時間30分程度でした。
比喩や実例を交えた分かりやすい解説
本書の特徴として、比喩や実例をふんだんに交えた解説があります。
一つの例として、通貨としてのビットコインのあり方について考えるために、ゲーム内で使われる貨幣が比較対象として挙げられていたりします。
MMO RPGを比喩として出してきたときは「おお、オタクに優しい…」と勝手ながら本書に親しみが湧きました(笑)。
ビットコインの「背景」をしっかりと解説
ビットコインが登場してきた「背景」
ビットコインが登場してきた「背景」について
・金融とは
・通貨とは
という部分まで掘り下げて解説しています。
1602年まで遡って金融と通貨を考える
最後の章では
経済面から「ビットコインのような暗号通貨(仮想通貨)はこれから通貨として発展するか?」を検討 (p.166)
しているのですが、その検討のために、世界で初めて株式会社が設立した1602年まで遡っています。
そこから現代までの金融・通貨の変遷とイノベーションが語られています。
仮想通貨のこの先を考えるうえで、歴史に学ぶことは重要です。
本書を読むことで、その歴史に簡単に触れることが出来ます。
ビットコインを支える技術的「背景」
また、ビットコインを支える技術的「背景」について、
・公開鍵暗号・RSA暗号とは
・ハッシュとは
といった内容を、具体的な数値や式を持ち出して説明しています。
公開鍵・秘密鍵を用いた暗号化の方法が、数式とともに説明されています。
(ここではRSA暗号の求め方・使い方が、具体的な数値計算とともに解説されていました)
ブロックチェーン同士を繋ぐ「ハッシュ」の解説も、具体例があるため分かりやすいです。
ビットコインの主要な強みは?
本書を読んでいて、ビットコインの主な強みは「少額決済」にあると感じました。
特に、
・ネット上での少額決済
・国際的な資金のやり取り
の2ケースにおいて、これまでの通貨や預金では難しかった面をカバーする形で利用することによって、その力を十分に発揮するのではないかと。
※一方で、最近は
「送金手数料が高くなっている」
「送金に時間がかかる」
といった、本来の強みとは逆のことも起こっているようですが…。
ビットコインって批判がいろいろあるけど?
ビットコインに関する様々な疑問・不安をぷちぷち潰していってくれる本でもあります。
・「価値の裏付けがない?
→そんなものは国家通貨にもない!」
・「日々の生活で気軽に使えなければ通貨とは言えないのではないか?
→いま通貨として考えられている現金・預金も実は使えないことが多い!」
などなど。
なにが通貨かという話は、そもそもいいかげんなのです。(p. 104)
という指摘もあり、
ビットコインだけ槍玉に挙げるのはナンセンスだ!
というスタンスを感じました。
「算数・数学なんて役に立つのー?」
「数学と計算が価値を生む」という暗号通貨のしくみをアピールすることで、数学を学ぶことがこんなに役に立つのだと、最後に強調したかった (p. 266)
本書が出版された背景に、このモチベーションがあったと筆者は語ります。
「学校ではどう役に立つのか分からなかった素数や素因数分解。
そんな数学が、現代社会において身近・なくてはならないインターネットに不可欠な暗号化の技術を支えている」
というこの面白さ。
わくわくしますよね!
インターネットやビットコインを例として挙げることで、数学は現代の生活を支え、暗号通貨のようにお金稼ぎにも役に立つ可能性を秘めていることが分かります。
さいごに
「暗号法やハッシュがビットコイン・ブロックチェーンを支えているって聞くけど、その仕組みがいまいちピンとこなくてもやもやするなー。」
と思っていたところだったんですよ!
この本を読んでかなり納得出来ました。
技術的な部分の解説もしっかりされていますが、
それに加えて「通貨」という視点でごりごり考えていく本でした。
読みやすく、しかし読み応えもあって面白かったです!
未だ目が離せない暗号通貨(仮想通貨)・ブロックチェーン。
きちんと理解したいところです。
これからも一緒に学んでいきましょう!
(おしまい)

暗号が通貨になる「ビットコイン」のからくり (ブルーバックス)
- 作者: 吉本佳生,西田宗千佳
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2014/05/21
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これから暗号通貨(仮想通貨)・ブロックチェーン関連の本をいろいろ読んでいく予定です。
他の本の紹介もしていますよー!
「大学院→公務員→フリーランス」とふらりふらりとしてきた私(こここ)が、
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・「独立したいなー」
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